The HAMANAGA Valve System

bar

トランペットを進化させる、唯一無二の革新的技術

「HAMANAGAバルブシステム」、「High-Speed Bow(ハイスピード・ボウ)」、そして「HAMANAGAウォーターキー」
これらは、デザイナーである濱永晋二の設計哲学を反映した世界で唯一の革新的メカニズムです。
これらの最新機構を積極的に採用することによって、ベストブラスのトランペットは従来品と一線を画す性能を備えています。

楽器の設計において最も重要なことは、楽器を一つの音響管として見た際のメンズール(内径形状)です。
ベルやリードパイプはそれを構成するパーツに過ぎません。外から眺めれば滑らかできれいに見える楽器でも、その内部には本来意図していない凹凸や段差が様々な形で存在しています。この不必要な凹凸や段差を少しでも無くし、理想の形状に近づけることがトランペットという楽器の「進化」だと思います。しかしながら、こういった進化は1900年頃を境に止まってしまいました。事実、100年以上前の楽器と現在の楽器は同じ構造なのです。確かに、製造に関する技術や機械の品質は遥かに向上し、ベルやリードパイプをよりきれいに、より早く作れるようになり、また、様々な新しい材質が開発されたことで楽器の耐久性が上がり、より多彩な音色を表現することも可能になりました。偉大な先駆者達が育んできたこれらの技術のおかげで、現在のトランペットはここまで「成長」したのだと思います。

ベストブラスのトランペットには、「世界最高のトランペットを創る」という夢が込められています。その夢を実現させる為には、楽器を進化させる必要があるという考えの基、下記のような世界でも類の無い独自構造を持った楽器を提案しています。確かに、他メーカーと比べると高額で驚かれるかもしれません。しかし、この楽器を一度吹いてみたら、世界が変わると信じています。全音域に渡るスムーズな音の移り変わりは、それまでの音の階段がエスカレーターになったかのように感じるでしょう。
ベストブラスの楽器をご購入頂いたお客様の多くは、それまでの楽器に比べ遥かに楽に吹けることから「自分が上手くなった気がする」と言って下さいます。息を吹き込んだ瞬間に楽器が鳴る感覚、そして、どのピストンを押しても均一で正確な音程と明確な音のツボによって、このようなご感想を頂けるのだと思います。これまで100年以上なかった「進化」をあなたも是非体感して下さい。

bar

HAMANAGAバルブシステム

従来のあらゆる問題を解決した、新構造バルブシステム

ハマナガバルブ

金管楽器は違う運指で演奏するたびに、鳴りムラが発生したり、音色やレスポンスが変わってしまったりします。あらゆる演奏に関わるこの問題を解決するため、その原因を追究し、解決策として考案したのが「HAMANAGAバルブシステム」です。
この画期的なバルブを搭載することにより、従来のあらゆる問題を解決した「究極のトランペット」から奏でられる音色は、自由自在に楽器を演奏する歓びに溢れています。

理想の内径形状を具現化

HAMANAGAバルブシステムの一番のアドバンテージは、ピストンのストロークやボアサイズと関係なく内筒管内部の凹凸を皆無にすることで、バルブ内の内径形状(メンズール)をも、思い通りに設計することが可能になったことです。その結果、本当の意味で理想の楽器内径形状を具現化することが可能になりました。

滑らかなエアと音の流れを実現

HAMANAGAバルブシステムでは、一般的なバルブシステムに比べて、内筒管(バルブ内部の空気と音波の通り道)がとてもスムース且つ直線的に配置されています。さらに、その内筒管の内部を一切の凹凸のない真円に仕上げることで、これまでに比べ圧倒的に滑らかなエアと音の流れを実現しました。息を吹き込んでみると、唇の振動が瞬時に音に変換されるような、素晴らしいレスポンスを実感頂けます。

格段に拡がるダイナミックレンジ

HAMANAGAバルブシステムでは、バルブケーシングを連結することにより、バルブ部の剛性が非常に高められています。この結果、音のエネルギー損失が大幅に抑えられ、楽器のダイナミックレンジが格段に拡げられると共に、遠達性に優れ堂々とした音を生み出します。

一般的なバルブシステムと比較

HAMANAGAバルブシステムと、現在でもしばしば採用される一般的なバルブシステムとを比較したのが右図です。 一目見て、従来のバルブシステム内部が複雑に入り組んでいるのが分かると思います。また、実際にピストンを取り出してみれば、内筒管の中に無数の凹凸があることが容易に確認できるでしょう。

バルブの変遷を浜松で学べる!?

現在の主流である一般的なピストンバルブシステムは、1830年頃から1900年の間にほぼ完成されました。当時は、金管楽器用に数多くの新しいバルブ構造が開発されるなど、目まぐるしい進化の時代でした。
その頃のバルブを採用したユニーク(今では)な楽器が、浜松の楽器博物館に展示されています。シュテルツェルバルブやペリネバルブを採用したコルネットも必見ですが、1900年頃の楽器が、現在と殆ど変らない構造をしていることに驚かれる方もいるかもしれません。

bar

High-Speed Bow( HSB/ハイスピード・ボウ)

手曲げ加工のスペシャルチューニングスライド

一般的な主管抜差(唾抜き/支柱は除く)は、5つの部品を結合させて作られるのに対し、ベストブラスのHSBは、継ぎ目の無い一本のパイプを手曲げ加工しています。
これによって主管内部の段差が無くなる(詳細右図)だけでなく、いわば無垢材によって作られたHSBは音の振動をよりダイレクトに伝達することができるのです。
結果、音の移り変わりが非常にスムーズになり、特に高音域への移行が楽になります。
事実、滑らかな主管の摺動にはミクロ単位での調整が必要です。手曲げでの調整は至難の業ですが、この一手間が大きな違いとなってきます。

bar

HAMANAGA ウォーターキー

理想の音響設計を実現する、革新のWaterkey登場

特長1: 理想の内径形状を実現

新しいHAMANAGAウォーターキーでは、管の内部がスムーズに繋がり、構造上は何も付いていないのと同じになります。これにより、HAMANAGAバルブシステムやハイスピードボウで追及してきた理想の内径形状を、さらに徹底的に実現します。
従来のウォーターキー(上図 右/中)は、どうしても音響設計的には不必要な空洞ができてしまう構造でした。この空洞によって楽器の内径が急に拡大されるため、鳴りムラ等の悪影響が出てくるのです。

特長2: モダンでクラシックなスタイル

HAMANAGAウォーターキーは、最先端の設計でありながらもクラシックなスタイルを踏襲しました。自然で使い易いだけでなく、アマド式の様に、動きが悪くなってきたり内部が固着してしまうことも無いですから、メンテナンス性にも優れます。
また、HAMANAGAウォーターキーはトランペットだけでなくホルンやユーフォニアム等、様々な楽器への応用も可能です。クラシカルな意匠は、楽器のイメージを保ちつつ、その性能や機能をアップする場合にも最適でしょう。

特長3: 抜群の水抜け性能

ウォーターキーは、楽器内部に溜まった水を楽器の外へ出すためにあります。当然、水がきちんと排出されるかということは非常に重要です。HAMANAGAウォーターキーでは、この水抜け性能も飛躍的に向上しました。
一般的なウォーターキー内部に存在する空洞/Cavity(詳細右上図)には、毛細管現象により水が吸い込まれます。そこに溜まった水は表面張力によりその排出性が低下しますが、HAMANAGAウォーターキーではその空洞が無いのです。テーパー状に拡げた出口形状と相まって、息を強く入れなくともキーを開けるだけで水が自然にこぼれ落ちるほど高い水の排出性を実現しました。